今日、HPの池田祥英さんの項をやっと更新した。
池田さんには、何にも考えずにやってきた僕に、アジャンで開かれたフランス犯罪学会に参加手続きをして頂いたり、ホテルをとって頂いたりと、大変お世話になった。
僕が会場に入った時、池田さんはちょうど壇上に上がっておられ、フランス語で発表、質議応答を、時にはジョークを交えながらこなしておられたのであった。

そういえば、フランス犯罪学会があったのは、ちょうどフランスに到着したその日のことだった。
思えば初日が一番濃い体験として印象に残っている。
それはまたの機会に譲り、いくつかしょうもない話し。
日本を発つ当日は、大きな台風がやって来ていて、前日から近畿では中程度の地震
何度も起こっていたときで、関空についてもまだ地震が起きていた。
台風の影響で、その日の昼以降は、関空との連絡橋が通行止めになり、欠航もあったらしい。僕たちの乗る便はまだ朝早かったせいか、なんとか飛び立つことができた。
ただ飛行機はゆれに揺れて、まだ3回しか飛行機に乗ったことはないのに、もう落ちる便に当たるとはアンラッキーだ、と何度も思った。
結局旅行を通じて、この関空バンコク間ほど揺れたことはなかった。
なぜか、機内食が運ばれてくると激しく揺れ、美人フライトアテンダントさんがにっこりと笑って入れてくれたコーヒーは、飲んでもいないのに3分の1に減っていた。タイミングをはかったかのように食事が運ばれてくると、揺れる。シンガポールに行く時も帰る時でも、フランスに行くときも帰る時でも。いつも、ゆれた。シンガポール航空に乗って行って、これだけが不満だった(あとシンガポールスリングの味にも)。
僕は本当に飛行機に修学旅行以来乗ったことが無かったので、座席についているお楽しみマシンをずっとがちゃがちゃやっていた。なぜかゲームボーイができたので、何気なくやってみた「テニス」がなかなか難しく、かつ非常に丁寧に作られておったので、ずっとやっていた。久々にコントローラを握ったのでなかなか勝てず、結局最後の飛行のときにやっと一勝できたのだった。
バンコクの空港はやたら広く、寒かった。
シンガポールの空港もやたら広いが、鯉が泳いでいる池があったり、仲秋についてのショウがやっていたり、ゲーム(X BOX)が只でできたり、無料ツアーをやっていたり、マッサージができたり、インターネットも只、ひまわり公園には冷風扇風機があったりと至れり尽せり。だが、やはり時間が長いとそんなにいろいろやろうとは思わず、結局ビールとベルクソン。まあ、ゲームもむろんやりましたが。2時間くらい。
それはそれとして、今回、けっこう一人で移動する時間がたくさんあったので、ベルクソン『創造的進化』をずっと読んでいた。
ベルクソンは思考のイメージを、時間のないもの、物質を扱うことに長けた知性と、持続を有しているもの、生命を扱うのに長けた直観に分け、話しをすすめる。
進化論については、目新しくはないけれどちゃんと踏み止まっている、という感じ。
無などない、という議論については、彼の心理学的な(?)解答では、そりゃ納得しない人はたくさんいるだろう、という感じ。
これは、もちろん、直観と知性についても言える。
でも、その問題は主要ではあれ、だいじなポイントではない、と言い張れる気がする。
また、ベルクソンについて詳しくないのでなんとも言えないけれど、ドゥルーズは、ベルクソンの差異の扱い方に注目していたような気がする。むしろ、反復について注目して話しをしてみても、おもしろい話しができそうだ、と思う。
そういえば、自由についても何か書いているな。確認。