『民主と愛国』はやはり面白い。
政治体制が変わるということを、その変化とともに当時の人々の変化との距離感の差異が
感じられるように記述する。
こんなことはちゃんとやろうとしてもなかなかできないだろう。

タルドの時代も、そう言えば変化の多い時代であったことを思い出す。
帝政から共和制へかわり、社会主義の運動も激しくなるなかで、
司法官の立場、思想「心情」なるものは、どのように共有され、揺さぶられたのだろう。
「異常者たち」が問題となり、累犯者の「同定」の問題がでていたとき、
司法官も「お前は何ものだ」と問われていたのだろうか?

今月の「情況」にはマルクスの訳した自殺論についての話しがあったけれど、これも
近い時代のはず。