木曜日の研究会

フーコーの穴』の発表に向けて準備中。
前回一度発表したときはあまりうまくいかなかったので、今回こそ。タルドと統計の関係を調べる上で、とても参考になる本のひとつ。
デュルケムが、正常=健康を平均と結びつけたというのは、『社会分業論』(田原音和訳,1971)の注にも書いてあるところ。
その正常=健康=統計的平均という規範概念と、おおざっぱに言うところの「社会有機体論」との絡みはどうなっているのだろう。つまり、差異のある個人が有機的に結合するからこそ社会が全体性を高めるといった話と、平均=健康として、規範概念として見るという話との絡みなのだけれど。まあ、絡んでいるようにも思える。
平均人という形で、ひとつの類型に当てはめることは否定するけれども、差異あるものが結合した(連帯した)社会総体として見れば、平均状態というのはありえるように思う。それは、どの社会統計も平均を取る、ということだろうか。その意味で、健康(正常)=平均というのはいえるのではないだろうか。って穏当な解釈ですが。